【15期ゼミ振り返り「ALWAYS I WANT TO FLY /」-渡邊編-】

私の2年間はあっという間ではありませんでした。びっしり頑張ってきたので「やっと」という感じです。

このゼミに入ったとき、私は金髪でした。最初のブログでもいっぱいゼミへの批判を書いていまして、謎の尖りぐあいでした。最終弁論で赤い革ジャン着てたし…。

いまでは心も体も丸くなりましたが「やってやるぜ」の精神はこのゼミでたくさん育ちました。

調子が良かった最初のゼミ(緊張でブレストで1枚しか書けなかったのに先生から「どうしたの?」と煽られる)

 

“Blink Blink”

たくさんのことがありすぎて、あまり3年生のころのことは思い出せないのですが、自分の下積みになっていること2つをお話します。

まず一つ目は目の前のことを何でも頑張ることです。何でも頑張ることで自分が何かやろうと思ったときにたくさんの手段を選べるようになりました。

例えば、「ある人の活動を届けたい」と思ったときに、インタビュー、動画編集、冊子やパンフレット、HP、イベントなど、いまの自分にはいろいろなアウトプットの手段があります。これらのほとんどは3年生のときの活動で下積みした賜物と言えます。

手を動かすスキルでなくても、チームの作り方とか、プロジェクトの立ち上げ方とか、外部との交渉の仕方とか、実にさまざまなことができます。

ときには「俺にできるかなあ…。」と手を挙げられずにもぞもぞしているときもありますが、一生懸命やってれば周りがどんどん味方してくれるみたいです。そこにいる意味がないよりウザがられる方がましですから、がんがんいこうぜ!

打ち合わせひとつとってみても、どうしても自分の意見がないときは、ホワイトボードの前に立ったりして、ちょっと話をまとめたりしていました。どんな形であれ、貢献することができるとわかったのです!このようにやっていると、力不足だったとしてもいつしかリーダーになっていたりします。

遠く未来を描けなくても、今日のことを、少しずつ、です。

議事録の取り方講座を開く。最後は「とにかく書く」という精神論。

 

dance in a circle

「与えられたカードでやるっきゃないのさ」この言葉は自分のゼミプロフィールにも書いた言葉でした。ゼミは与えられるものではなく自分でつくるものなのです。この考え方ができるひとがゼミをエンジョイできるひとでしょう。

私が3年生のとき、ある先輩の言葉が忘れられないでいました。「私が合格した時、そのときの先輩から『あなたが受かったということは落ちたひとがいる。あなたには落ちたひとの分まで頑張る義務がある。』と言われた。それがずっと残っていた。」

この話を聴いて、このゼミにいられることを精一杯活かそうという気持ちになりました。そして、先輩が卒業してから「あと1年で何ができるだろう」、そんな焦るような気持ちでいました。

私はいいのかわるいのか、つまんないことはやめてしまうタイプですから、その分自分がやりたいことは全力でやらないと満たされないと気が付きました。いまは自己満足だったとしても、やっているうちに誰かに何かの見えない影響を与えていることがあります。

何かがつまらなくなり、やめてしまおうと思ったとき、いつも思い出すのは、このゼミに入ったのは自分の意志だったことです。どんな楽しいことをイメージしてここにきたのか、少し考えてみると、ちょっとは面白い方向にしてみようと思えるようになりました。

自分以外みんな女子のディベート班で喜ぶわたし

いろいろ言われても3割くらいしか聞こえてない

これが3年生の終わりまでの感想です。そしてここからが4年生になってからの感想。

 

Dope Out

自分は手を抜くとかなり後悔します。それは自分が理想主義的なところがあるからかもしれません。

3年生のとき先輩にOBOG会の企画に誘われたのが楽しくて、4年生の時分にも参画しました。でも実は、がっつり本気でやったわけではありませんでした。もう卒業目前だし、自分は企画係ではなかったし、3年生に活躍して欲しいと思ったからでした。

当日はリアル謎解きゲームを実施したのですが、みんなが楽しんでいる姿を見てうれしくなりました。でも、そのせいで帰り道でずっと自問していました。「もっとみんなを楽しませられたんじゃないか」と。

そういえば三田論のとき、他のことではいつもリーダー役をしてたので、今回は黙っていようと思い発言を自重していました。しかし、結局学ぶことは何もありませんでした。唯一わかったことは、自分が関わるものは自分の役割の中で徹底的にやる、それがやりがいにも学びにもなるということでした。

成功しても、失敗しても、手を抜くと後悔します。それは時間と労力をかけるほどそのように思います。このゼミでは誰しも苦しむことがあるでしょうけど、だからこそもったいなくしないで欲しいと強く思います。

楽しみ方がわからないコトがあったら、一旦手を引いて他のことに打ち込んでもいいと思います。やらされが一番つらい。

OBOG会でリアル謎解きゲーム「牛島利明からの挑戦」のゲームマスターっぽい顔をする

 

Flyin’ High

「物事を始めるためには覚悟を、止めないためにはプライドを。」

このゼミでは「覚悟」が必要です。他の誰もがやらなくても、自分だけはやり遂げる。こういった気概がゼミを動かしています。そして成果を出すには、自分はここまでだなんて諦めないことが大事です。その原動力はプライドです。

このゼミに限っていえば、デキるやつとデキないやつの違いなんて、自分がどこまで頑張るべきかの自己認識の違いです。共に頑張ってくれた仲間を見て心からそう思うのです。

独りでも頑張れるひとが集まって、お互いに影響し合うからいいゼミになります。だから、ゼミを頑張る前に、自分がどうしたいかを見つめ直す必要が常にありました。

それと、私は、ノーがいえる仲間を尊敬しています。自分がよく一緒に活動する同期や後輩は、平気でノーを突き付けてくるのですが、だからこそ信頼されるし、自分の本当にしたいことができるんだと思います。ベストの敵はベターですからね。僕はノーといえない性格なのです…。

それでも、最初と比べると、衝突することをあまりいとわなくなりました。衝突すると、仲間の中で規範ができて、「俺らはこれからこうやっていくんだぞ!」ってな感じでいい感じになれることがわかったからです。

4年になってもしょうこりず冊子を作る

「利賀村のギフト」webサイトをつくったのはちょっとかなりキビしかった

…例え、幸せになるためでも、「幸せになるぞ!」という覚悟がないと。

 

BEATS OF TEN

いまにして思えば、なにより大事だったのは課題発掘力でした。

自分も多くのひとと同じで、問題や目的を与えられないと頑張れないひとでした。だからトガプロは自分にとって難しかったです。いまでこそOBの話を聞いたり、ともに活動するなどして昔の活動の意義がわかりましたけどね。あまり頑張れなかったなあ。作業はたくさんしたが、自分の学びが多かったかと言えばあまりわからないです。

牛島ゼミの難しい活動の多くは、問題解決力ではなく問題を定義する力をつけるものでした。これはゼミに入って初めて求めれた能力でした。テクノロジーや地場産業など、自分が先頭に立つテーマでは面白いように動けたのですが…。ソーシャルプロジェクトは結局、どうするのが正解なのかわからないままです。Pjtという枠組みでは次のステップにいけなかった。

これからここでいろいろなことを経験しようとしている方へのメッセージがあるとすれば、このゼミでは、酷なんですが、頑張ろうと思ったときはだいたい遅いように思います。だからどんどん引き受けて嫌なものはやめてしまって面白いことをとことん学べばいいと思います。そうして何か自分にひっかかる課題を見つけられればいいのかもしれません。

もうひとつ、牛島ゼミはアウトプットの場としては最適です。その一方でインプットの場としてはあまりよくないでしょう。このゼミで頑張るというのは、ゼミ以外の場所でどんどん吸収して、実験場としてゼミを使うということだと理解できます。

だから、矛盾しているかもしれないですが、いまのゼミに染まらず、自分をしっかりもって、そしてゼミ以外のところでどんどん頑張ってください。そうしたら、あなたがゼミを面白くする誰かになれますよ!

利賀村でアイデアソンができるのだとびっくりする

織物産業に手を出してみる

 

MEGAPHONIC

一握の砂を掴むような2年間でも、救われたことは幾度となくあります。そのうちの欠かせないこと。それは信頼している同期からかけられた言葉です。たしか3回くらい同じこと言われたのですが、毎回忘れているんですよねえ…。

ブラインド・モノポリー。あなたは見えている世界がまったく違う他者と協働する中で自己を実現する。

私はシャイな性格で、あまり社交の場が得意ではありません。しかし、自分で何かをやるというのは、よくよく外にでて人と話すということなのです。でもどうしても嫌いで汗がだくだくでて赤面してしまうのです。帰ってからどっと疲れます。

ほんとうはリーダーなんてめんどくさいからやりたくないし、見知らぬひとと話すのマジでやなんだけど、と相談しました。そしたら、彼奴はこう言うんです、「自分ができないことをできる人と一緒にいたらいいんじゃない?」と。

3度ぐらい感動しました(毎回忘れているので毎回感動しています)。それからは、例えばイベントを開くなら、企画する自分、事務作業がうまいやつ、渉外がうまいやつ、と、めんどいところはどんどん任せるわけです。もちろん、得意分野が違ってもモチベーションは同じレベルのひとですよ!

この考え方は本当に助かりました。特に抱え込みがちなひと、外向きになれないひと、おすすめです。先生の使い方はちょっとしかマスターできませんでしたけど、涙。

Nadie es perfecto(完璧な人などいない)なのですから、短所にあまり目を向けず、あなたの得意なことと、できるようになりたいことをどんどん磨けばいいのです!

OBOGを呼んで仕事について考える会。グラフィックレコーディングしてもらう。

最期の本ゼミのあと、真っ暗闇で語りあってみた

 

うれしくって抱き合うよ

深海に到達した人間は、月面を歩いた12人より少ない。

さっきの話とちょっと被るのですが、このゼミでなんとなく自分のことがわかりました。俺ってこの状況になったらこうなっちゃうの?!みたいな(笑)自分でも驚きエピソードあるので話します。

まず1つめ。みんなの前でプレゼンするのはほとんど緊張しないのですが、社会人とかは結構苦手。最近は、理性では全然緊張していないのに、体がやばい反応をします。名刺を交換している最中に汗がだらだらでてきます。部屋が暑いのかな?と思っても周りは汗をかいていません。頭の中では平常心はうまいので、やっぱり自律神経も平常でいられるように、とびこむ場数を増やしたいと思いました。

2つめ。思ってたより怒りを我慢できなくなることがわかりました。あるプロジェクトで、自分がどうしても我慢できないことがあって、会議にいかなくなったりLINEを抜けたりしました。他のひとはそんなことしないので、そうとう怒りっぽいのだと痛感しました。せっかちなのはわかってたのですが…。なんというか、心のしなやかさが足りていないんです。

逆に、ふさぎ込むこともありました。ディベートの立論作成中は何日間もストレスが溜まりっぱなしで、あるとき全然朝起きれなくなりました。低体温になってしまって、「ああ、人間のからだはこんなすぐに使い物にならないのか」と思いました。それからは無理しないようになったし、メンバーにもあまり無理をさせて続かないようなことはさせないようになりました。

3つめは、意外と面倒見がいい!((笑))後輩が来てからなんでかわからないけどたくさん与えてしまって。もちろん恩送りの気持ちもあるのですが、苦労を引き受けたりしちゃったりしてえらいと思います。長所として大事にしつつ、働きはじめてからバランス感覚をもっとプラスしたいです。

こうしていろいろなできごとがあって、自分の輪郭がわかってきて、そして他の誰とも違うんだということがわかりました。

金剛堂山をガイドしてもらって登ったとき、まったく東京の世界とは異なる体験をした。

たった一杯のコーヒーがうまい。登れば登るほど、周りに人の気配はなくなり、足音以外の音はなく、私の中の私と会話することになった。

外側に広がるのと同じぐらい、内側に深くふかく潜り込むのは大切なことです。ただ単に足を動かせばいいというのには反対です。たくさん考えて考えて、最初の答えが見つかったときに私は外のひとにはたらきかけます。

このゼミは、自分とは何で、どこまでできるのかを探れる数少ない場所です。思いがけず限界までやってみると、ちょうどいいパフォーマンスになるところがわかるものですよ。月もいいけどみんなが目を向けない暗い海の底も探検しましょう。

 

The Present

これは4年生になってからですが、自分で嬉しくなるできごとを作れるようになりました。ディズニーランドにいかなくても夢を見ていられるし、わくわくしているという感じでしょうか。

「つまらないなら、楽しくする」力がつく一番のゼミだと思いますし、それが他のゼミにはない魅力です。オーダー・メイド・ゼミです。

そして、自分がやろうとしていることに対して、ひらいた両手じゃ足りないから手をつなごう、と思える場所です。ここには、ダイアの原石がたくさん転がっていますよ。

「とりあえず、話を聞かせてもらおうか。」

ここまで頑張ってこれたのは、ひとえに私のおかげです。
そして、先生はじめ、みなさんのおかげです!どうもありがとうございました。

みなさんもこのゼミでかけがえのない経験をしてくださいね。

 

私が執筆した過去のブログ

4月27日【利賀プロジェクトガイダンス】
【春学期まとめ】編集後記 
【春学期まとめ】トガプロ 
夏季ブログ【ディベート1班】その1 
【15期振り返り-トガプロ編(1)-】 
【15期振り返り-ケース&リサーチ編-】 
4月14日本ゼミ 初顔合わせ 
ディベート振り返り-4年生の視点- 

【牛島ゼミがもっとわかる!4つの疑問】 
【2月イベント全3弾!】「ゼミ選びは、聴く、話す、体感する。」 

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