22期振り返りブログ【よしきさん編】いつか暗闇を照らせるように

こんにちは!牛ゼミ22期のよしきです。今回は振り返りブログということで、私のゼミ生活の歩みを振り返ってみようと思います。

今回の振り返りブログは、22期みんなが書くということなので、できるだけ自分にしか書けないことを書こうという方向性のもとで書いてみようと思います。ぜひ最後まで読んでもらえると嬉しいです!

0. プロローグ:この先の道を牛ゼミに重ねて

実はこのブログを書いている今、福島に向かっている高速バスの中にいます!(隣の方、ごめんなさい)今日中に提出しなければならないというのに、何度も後回しにし続けてきたせいで、とても切羽詰まった状態になってしまいました、、本当に反省です。ただ、バスの中でこの先5時間ほど過ごすことになるので、これまでの自分を振り返りながらじっくり書いていこうと思います。福島に向かっている理由はブログの中で明らかにしていきます。

1. 大きな大きな道しるべ

バスに乗り込む前の私は、これから訪れる場所への期待や高揚感であふれています!この気持ちは入ゼミを控えた2年生の自分に重なるところがあります。私は当時、いわゆるサークルには所属しておらず、さまざまな大学の学生が集まる学生団体に所属していました。コロナ禍により登校できなかったこともあり、慶應にはほとんど知人がいませんでした。学校の勉強にもあまり力が入らず、「大学で学んでいるんだ!」という実感が湧かない日々が続きました。

長らくオンライン授業の生活を送っていましたが、2年の秋頃にはオープンゼミがあると聞き、学校に行くことがありました。このオープンゼミで私は牛ゼミと出会うことになります。グループに分かれて難しそうな議論を重ねる光景に圧倒され、当時のゼミ員から促されても何一つ発言できなかったことは今でもはっきりと覚えています。このような議論の場で垣間見られる真剣な空気感と、先輩、後輩の壁が感じられない温かい場に魅了され、倍率2倍という難関ゼミの門を叩きました。このゼミなら自分の可能性を広げることができる、私の第六感がそのように囁いているようでした。入ゼミ試験を突破し、夜遅くに先輩からいただいた吉報が、その後の私の人生を大きく変えたことは言うまでもありません。

2. 自分に嫌気がさす日々

さて、バスは都内の激しい渋滞からなかなか抜け出せません。今日は3連休初日、交通集中が起きるのも無理はありません。(新宿から池袋まで50分以上かかっています泣)とはいえ、早く進まぬものか、なんでこんなに遅いのかと気持ちばかりが焦り出します。牛ゼミでの自分も、まさにこのような気持ちでいることが多かったように思います。牛ゼミでは3年生の春学期のうちに2回のディベートを経験します。最初の壁はここだったと思います。グループで議論していても、みんなの話す言葉が本当に難しく感じていました。ただ、悔やまれるのはそのことではなく、問題に対して自分が具体的な行動を起こせなかったことにあると考えます。自分ももっと積極的に声をあげて、チームでより良いものを作り上げたい!頭ではわかっているのに、声が出ない、体が動かない、そのせいでみんなとの距離が開き、ますます動けなくなってしまう。そんな自分に嫌気がさしていました。

しかし、そんな自分を救ってくれたのが牛ゼミで共に学ぶ先輩、後輩、そして同期の存在だったと思います。なかなか周囲についていけない自分を常に気にかけてくれる仲間がすぐそばにいました。意見を求められても稚拙なことしか言えなかった私を決して否定せずに受け入れてくれたこと、些細なことかもしれませんが、これが私にとっては大きな救いでした。

3. 不器用でもいい。だからこそ本気でやろう。

バスは漸く混雑を抜け出し、埼玉県へと進んでいます。東京から埼玉にかけて、高速道路は高架を走行しますが、そこから一望できる首都圏の夜景はとても美しく映ります。そろそろ今の私の状況を説明すべきだと思うのですが、今、私は所属している牛ゼミのプロジェクト「めぐるめ福島班」の活動のために福島に向かっているのです。「振り返りブログ」なので、これまでの牛ゼミでの過ごし方を思い返していたのですが、なんとなく牛ゼミの2年間がこのバスの車内と重なる気がして、今の感情に照らし合わせていたのでした笑。めぐるめ福島班は食のサプライチェーンに関する課題に取り組む牛ゼミのソーシャルプロジェクトの一つで、今年度の目標は「生産者と消費者の距離を縮めること」でした。私たちの手で課題を設定し、その解決を目指して行動に移すこのような活動はとても貴重なものだと思います。キャンパスから離れ、時には福島の畑で汗を流し、現地から全国の消費者とオンラインで繋がることも試みました。このような活動は成功や失敗が第一に語られるべきではなく、生み出した成果と残した課題の解像度を上げることが大切だと考えています。


福島班全員で取り組んだ夏の野菜セット販売企画!

3年の秋に取り組んだ三田論も、今となっては反省すべき点も多々あります。もっと共通認識を取るべきだったということ、わからないことを素直に聞くこと、今やっている手順はなぜ必要で、どのような結果を期待しているものなのか理解すること、などなど。テーマそのものや内容についてももちろん多くの学びがありましたが、それ以上にグループで取り組む意義を考えるきっかけになりました。先生はじめ周囲には心配をおかけし、時には厳しいお言葉をいただきながらも、最後まで諦めなかったことは、やはり成功・失敗の一軸だけで語られるには勿体無い気がします。


大変だった三田論もなんとか完成できました

牛ゼミの多彩な活動を、所属団体の活動や就活と同じ時間軸で回していくには、自分はあまりにも不器用だったかもしれません。それでも、いや、だからこそ、物事に本気になって向き合えばきっと何かを持って帰ることができる。牛ゼミにいたからこそ気づけた、私なりの学びかなと思います。渋滞のように前に進んでいないように見えても、しっかりと自分と向き合い、意志を持ってゼミに取り組めば、いずれ美しい夜景のように、モノの見え方が一気に広がる時が来るものだと、私は考えます。

4. エピローグ:一寸先は…

都会の喧騒を離れたバスは、闇の中を弾丸の如く進んで行きます。外を見回しても、何があるのか暗くてよく見えません。そしてゼミでの私は、ディベート、三田論、プロジェクト活動を経て、今をスムーズに走り抜けているように見えますが、周囲がどのような状況かよく分からず、敷かれた道を全速力で進むにとどまっているように思います。あまりにも不確実な世界において、卒業後に訪れる社会人としての生活は、「一寸先は闇」のような状態かもしれません。

しかしバスは、福島という目的地(=ゴール)に向かいつつも、途中休憩を挟んだり、経由地に寄り道したりしながら進んで行きます。自分が目指したい姿はなんだろうか。まだそこに明確な解はありません。しかし、そのような自分像を考えるきっかけとなった牛ゼミの活動には、きっとそのヒントがあるはずです。牛ゼミの活動で蓄えた力が光となって、先行きのわからない暗闇をいっぱい寄り道しながら分け入っていけるように、そして次の光を自らが作りだせるように、牛ゼミでまだまだ前進していければと思います!

最後までお読みくださり、ありがとうございました!残りのゼミ生活も、全力で駆け抜けます!