2021年度の振り返りとこれから

こんにちは、牛島です。

4年生の振り返りブログ、お楽しみいただけましたでしょうか。
というより、毎年のことですが一番熱心な読者は私かもしれません。
2年間の間、ほぼ毎週顔を合わせてきたゼミ員がどういう思いで過ごしてきたのか、その一端を窺いながら、自分から見たゼミの2年間と重ね合わせて今後のことを考える。私にとってはそういう企画です。

現在の4年生は、一昨年の春に20期としてゼミに参加しました。
授業開始は4月末まで遅れ、オンラインのみでの活動になりました。
一度も会ったことのない人とオンラインでグループワークをして成果を出していくという前代未聞の状況の中でゼミをスタートした20期は、これまでのゼミの歴史の中で最も苦労をかけた代かもしれません。


(素知らぬ顔で3年間ゼミにフル参加した謎の4年。コロナ禍前時代の語り部となった。)

今年度は週一回の本ゼミは対面で続けることができましたし、秋学期は学外での活動も一定の範囲で可能になりました。しかしそれでも、外向きの活動は制約を受け続けてきました。

本来、私は「とりあえずやってみたい派」です。
ゼミ員を焚き付けるのが自分の役割であると自認していましたが、この2年間は、何かをやりたいゼミ員を抑える大人の先生という役割を自らに課してきたようにも思います。不本意ですね。


(もしかしたら誰も来ないかもねーと話しつつ、三田論展示の装飾にこだわる三田論班。)

来年度はどうなるでしょうか。一般的なゼミと同じようなことは問題なくできるでしょう。昨年度、今年度の経験から、腹をくくることさえできれば、どんな状況でもこのゼミらしさを発揮した活動もそれなりにやっていけるという自信もあります。
19期、20期、21期ありがとう。君らのおかげです。

でも、おそらくすぐに「らしさ全開」というわけにはいかないでしょう。自分たちさえよければ何をやってもいいというわけではありません。もどかしいですね。

しかし、もどかしさは次に進むためのエネルギーに変えることもできるはずだと思います。

いつもの道が通れないなら、遠回りでも迂回路を探すしかありません。
道がないなら藪を切り拓いて進むしかありません。
やるか、やらないか。ただそれだけです。

制約のある状況を面白くするためには、粘り強さが必要です。
迂回すればスピードも落ちます。

誰かが作り込んだコースの中で効率よく進むことを目指してきた人は、ちょっと戸惑うかもしれません。今までのやり方は通じませんから。
でも、回り道をしたことで、今まで見たことのない景色を楽しむこともできるはずです。


(夜の大学で利賀村のイベントにオンライン参加するトガプロメンバー)

1年前の振り返りブログで、こう書きました。

新年度も対面でのゼミ活動には依然として厳しい制約が続くでしょう。おそらく週1は対面でゼミができるはずです。その点では今年度より改善されますが、苦難のゼミが続くわけです。でもね、ゼミの理念はSomething New, Creative Firstですからね。その時々の制約の中で工夫を重ねてトライしていくしかありません。

つまり、私の言いたいことは1年前とほぼ同じです。そしてこれからも、同じことを何度も言うだろうと思います。

コロナがあろうがなかろうが、人生そんなに思い通りではないわけです。
難しいことはいつだってある。

だからこそ、この道、舗装されてないじゃないですか。靴が汚れちゃう。とか、ぶつぶつ言いながらも面白がってくれる人たちと歩んでいきたいと思います。
そもそも、このゼミは元から迂回系ですからね。

ちょっと遠回りになるかもしれないけど一緒に行ってもいいかなと思う人、この指とまれ。です。

と、ここまで書いたところで仮登録の結果を知りました。
これは不安になりますね。

何か勇気を奮い立たせるような言葉があればいいのかもしれませんが、いま伝えられることはほとんどありません。

成否が決まるものは、成功だと嬉しいですね。自慢したくなります。
失敗だと悲しいし、傷つきます。周りの人たちが上手くいったりすると、肩身が狭くて辛い気持ちにもなるでしょう。

三田キャンパスでどういう2年間を過ごしたいか、それぞれの理想もあるでしょうから、選択肢を慎重に吟味することは必要だと思います。
ただ、入ゼミの成功失敗自体はそんなに有効期間が長いものではありません。むしろ、その場限りのものといっても良いのではないかと思います。成功したからといってバラ色の人生というわけではないし、失敗したら不幸というわけでもない。そのことも頭の片隅に留めておいてください。

どっちにしろ、目の前の道が通れなくなったときに、迂回路を探そうとする人になれるかどうかが重要だ。そういう話になるだろうと思います。蛇足ですけどね。