【15期振り返り-三田論編(2)-】

こんにちは!15期のあきらです。
今回は三田論について振り返っていきたいと思います。

今年の三田論の活動は8月の上旬にテーマを決めて、そこから11月の下旬の三田祭にむけて始動していきました。三田祭の牛島ゼミのブースに足を運んでくれた方はすでにご存知かと思われますが、今年の牛島ゼミの三田論テーマは「街の固有性が変容するメカニズム~古着集積を例にして~」でした。

今年の三田論活動を一言で振り返ると「迷走の繰り返し」です。

例えば今回、私たちの三田論では街の同業種集積についてみてきましたが、なぜその「街」と「業種」を取り上げるのか、をシステマティックに説明できなければなりませんでした。その「街」や「業種」が、その問題意識を解明するのに適しているのかを吟味するところで私たちは何度も立ち止まりました。

また、そこから進み論文全体のアウトラインを考えていくと次は、「まあたしかに、それは当たり前だよね」と思われてしまうような論文にならないよう、この論文に「面白さ」があり、「Something New」が組み込まれるのかというところでまた何度も立ち止まります。

とにかく僕たちは数えきれないほどたくさんの迷走をしてきました。

論文というのはスイスイ創れるものではなく、時には今まで積み上げてきた論を白紙に戻すこともあるほど、何度も迷走繰り返しながら徐々に創り上げていくものなのだなということを実感しました。

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そして三田論の作成を終えて、三田論は「知の結集」という言葉がピッタリだなと感じています。

確かに牛島ゼミの三田論はみんなで議論して、フィールドワークをすることで創られるもので、一人では決して創りあげることは出来ません。

しかし、みんなで「三田論」という1つのものを創りあげるからこそ、一人一人が何をするのかが非常に重要になるのではないかと思います。「どうすれば論を強化できるのか」「このフィールドワークの結果から何が見えるのか」など、まずは一人一人が真剣に考えてくること。個人個人がまずはそれぞれの「知」を深めてくること。そして、個人個人が深めてきた「知」が集まった「知の結集」によって、僕たちも三田論をつくるうえでの様々な困難を乗り越えられたのだと思います。

僕たちはあの迷走に苦しめられた日々を忘れることはないでしょう。

しかし、様々な困難に一人一人が立ち向かい、努力し、みんなの「知」を結集することによって乗り越えたことは、言葉では表すことが出来ないほど本当に素晴らしい経験であり、今後の人生にも大きな自信をくれることでしょう。

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牛島ゼミの三田論の「魅力」はフィールドワークにフォーカスされがちですが、このような経験を得ることもまた1つの「魅力」なのだと思います。

来年、2年生の皆さんにもぜひ、三田論から様々な経験を得て、魅力を感じ取ってもらいたいです。

最後まで読んでいただきありがとうございました。