18期振り返りブログ【ばべ編】「将来の夢なんてありません」

こんにちは!18期のばべです。振り返りブログももう終盤ですね。私は自分の言葉で表現することが苦手なのでかなり苦戦しています。

私はこのブログで、ゼミを通して変わった私の価値観についてお伝えします。

拙い言葉にはなりますが、よかったら私の話を読んでみてください。

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私は小さい頃から将来の夢がない人間でした。

小学生の道徳の授業で「将来の夢」をみんなに話す時間も、中学でやりたい仕事について作文を書く時間も本当に苦手でした。どんな仕事があるかも知らないし、想像もつかないし。わからないから考えるにも考えられないし。でも発表しなきゃいけないから自分の中で決めなきゃいけないし。

困り果ててしまい、幼いながらに、パソコンで適職を探すゲーム(質問にyes,noで答えると、あなたに合った職業はこれです!と判定してくれる)をやっていました。私はだいたいプロゲーマーやインテリアデザイナーと出ました。ゲームは好きだけどそんなこと言われてもなあって、微妙な気持ちになります。

結局、お菓子作りが好きだったから、「パティシエになりたい」って言いました。でもそれは悩んで悩んで悩んだ結果の、頑張って絞り出した夢でした。

自分が思っていないことを、自分の気持ちかのように話すことは嫌いだったから、もはや苦手を超えて苦痛な時間でした。そして夢を聞かれて答えられない自分は、他の人より何か欠けているような気がして、ちょっとしたコンプレックスでもありました。

歳を重ねても変わらないことって意外と多いなあと思います。就職を目前にした大学2年生になっても、将来の夢ややりたいことは何もわからない自分のままでした。

そんな時、牛島ゼミに出会いました。大きな志望動機はまた別にあったけど、ソーシャルプロジェクトを通して学外の人に会えるのも楽しそうなんて思っていました。その経験を通して自分のやりたいことも見つかったらいいなと、ぼんやりと期待していました。


(写真たちは本文関係ありません。お気に入りを載せます。これは私の大好きなディベート班の特徴がよく表れている写真。苦手だらけで辛かったけど笑いで溢れた愛しい日々でした。)

だから色んなチャンスに積極的に参加してみました。牛島ゼミの環境だったから私が体験できたであろうことを並べてみます。

・ブラインドサッカー観戦・体験(パラスポーツの一種で目隠しをして行うサッカー。盲目の方も活躍されています。)

・利賀村訪問、村人との交流(富山駅から電車とバスで2時間ほどの場所にある人口500名程度の限界集落です)

・アニマルウェルフェア(家畜も幸せに過ごせる環境作りを行う活動)の存在を知り、体現されている牧場の見学、そして実食

・養護施設に通い、自分自身やチームについて考えるワークの実施

・障がいをもった方の働く施設でお菓子や雑貨の製作過程の見学

・ゲストトーク(顔が広い牛島先生が授業に色んな人を招いてくださり色々な話を聞くことができる会)やゼミ合宿で訪問させて頂いた方など様々な人の色んな考え方を知る

このように牛島ゼミで与えられた環境だけでも、外部から新たな情報を取り入れる機会をたくさん頂き、様々な世界や価値観に触れることができました。例えば都会生まれ都会育ちの私には利賀村の暮らしは衝撃的でしたし、食材の背景を知ることで当たり前に行う食事に幸せの付加価値をつけられると知ることができました。

こうして新しい世界に触れると、自分がいかに自分で世界を狭めていたかを思い知らされます。都会でずっと暮らしたいと思っていましたが、それは地方での暮らし(利賀村は少し極端な例ですが)を知らなかったから。理想の働き方は大企業での出世コースしか頭になかったけど、それは他の働き方を知らなかったから。

牛島ゼミの活動を通して「知る」ことで自分の選択肢を広げることができ、その結果「こんなこともできるのか」「あ、この道もありだな」と、人生へのワクワクが増していきました。

でも、自分に置き換えて考えるとなると悩むことは多いです。こんな世界もあるのか、本当に素敵だ。でも私この世界に足を踏み入れたいのか?あれ、私どうしたいんだ?

これは就活をしていても感じることだと思います。そんな時に、ああ、私って自分のことあんまりよくわかってない、と気付かされます。

そんなとき振り返ってみると、牛島ゼミの活動は自分自身と向き合う時間でもあったなと思います。

数多く行われるグループワークで、チームとして自身の立ち回りやメンバーとの関わり方を考えます。ディベートやソーシャルプロジェクトなど複数の活動を同時に行うことで自身の活動の目的を考えます。どんなことが自身の強みで何が苦手なのか。なんのためにこの活動をするのか。どんな時に嬉しくて、どんな時にストレスを抱えるのか。

私は自分の決断で失敗して誰かに嫌な思いをさせないか気にしすぎてしまうから、みんなを引っ張る立場より、抜け漏れがないか管理したりサポートする役割の方が向いていました。細かい作業も苦じゃないのでちょうど良いです。元々、リーダータイプに憧れていたから自分は逃げているなあと悩むこともありますが、同時にそれは自分にとって苦手なことだとも認識できたので、無理する必要はないなと思えるようになりました。

とっさに自分の言葉で自分の考えを相手に伝えることも苦手です。じっくり時間をかけ考えて納得した言葉で伝えられないと、結構後悔するし引きずります。

私は人の気持ちや心に触れることがすごく好きで、その想いを感じると胸がいっぱいになることにも気付きました。だから色んな人の話を聞くことがすごく楽しいんです。

人それぞれの色んな価値観を否定せず「そうなんだ」ってきちんと受け入れて聞いてくれる人が大好きだということも、牛島ゼミを通して感じました。そんな素敵な側面をもつゼミ員と楽しい時間を過ごせることが嬉しいから、それぞれがどんな人なのか知れることも嬉しいし、一緒に悩みに向き合えることも嬉しいし、一緒に笑い合う時間が本当に愛しいです。

個々を思いやり尊重できるメンバーに恵まれ、真剣に取り組む密度濃い時間を過ごすことができたからこそ、自分を知ることができました。


(4年生で作った新プロジェクト「いきかたずかん」の立ち上げメンバー。2人をはじめとし、ゼミ員には何度も救われています。)

こうして牛島ゼミで、選択肢を広げ、自己理解を深め、その結果、こんな私にも人生で初めて小さな夢ができました。

いつか、社員全員を把握できるくらいの規模の会社の人事になって、大好きな社員のみんなが毎日なるべくストレスなく楽しく働けるように、話を聞いたり環境を調整できるようなお仕事ができたら、幸せだろうなあ、なんて。

牛島先生はおっしゃいました。

「キャリアを考えるときは両輪必要なんです。1つは外の世界から新たな情報を得て自分の選択肢を増やしていくこと。もう1つは自己理解を深め分析すること。」

キャリアに限らず、趣味や人間関係や、人生まるっとあらゆる点で、先生がおっしゃったこの言葉は生きる気がしています。大学生のこの時期に、自分の幸せの見つけ方を学ぶことができて本当によかった。

論理的思考力や批判的思考力などの力が身につくことも牛島ゼミの特徴としてよくあげられますが、自分の知る世界の幅を増やすことの重要さを知り、等身大の自分への理解を深められたことは、私にとってすごく大きな成果でした。

こんなところで私の話は終わりにします。

最後に、ここまで読んでくださった2年生へ。

牛島ゼミに入らないとできないことは、ないと思っています。でも、この環境は本当に恵まれています。牛島ゼミに触れて、何か少しでも心震えるものがあったなら、憧れがあるなら、ワクワクを感じたなら、大切な学生生活2年間を捧げる価値は十分にあると思います。そこに今の自分の実力なんて関係ないです。ゼミは学ぶところ、失敗してもいいし今すぐできなくていい。だから、自分の素直な気持ちで、飛び込んでみてください。

「選択に悩んだときは、理想の自分ならどちらを選ぶかで判断する」

先日twitterで見つけた、お気に入りの言葉です。悔いのない選択ができますように。

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ゼミ2年間、本当に幸せでした。

要領も悪くて理解も遅くていっぱい迷惑をかけてしまった。それでも受け入れてくれた同期へ。本当にありがとう。ごめんね。みんながすごく好きで、大切です。

こんなポンコツな私を見てくれて沢山手を差し伸べてくださった先輩方、本当にありがとうございました。ふとした時に先輩方に会いたくなります。これ読んでますか?

そして、尊敬するところだらけな後輩たち。こんな先輩でごめんね。大好きなみんなをこの先もずっと応援しています。卒業しても構ってね。

私の人生で大切な経験で、思い出で、出会いでした。

ありがとうございました。