【三田論振返り(1)】

14期の山本です。

今日は「14期振り返り-三田論編-」として書いていきたいと思います。

これを見てくださっている方々はおそらく、三田論の存在はご存じだと思いますが、今年の牛島ゼミは7月末にテーマを全員で決め、9月から始動しました。

過去のブログにも今回の三田論について何度か書いてきましたが、今回のテーマは「アンテナショップから見る、地域振興の政策意図」でした。

今回は論文内容の説明は割愛し、3カ月弱に及んだ三田論活動について簡単に振り返ろうと思います。

しょうご1

振り返ると完成させるにはたくさんの困難がありました。

まず、大事な夏休みを侵食されるし、本を読むのは疲れるし、フィールドワーク(FW)もアポイントメント取りから始まり、どんな質問をするのかといった準備や当日のやり取りなど大変なことが多かったです。

自分たちの力不足でうまくまとまらず、チームが空中分解した時期もありました。

結果としては、そうした困難を乗り越えて完成させたわけですが、そうした困難があったからこそ、感じたことや得られたものがたくさんあるかな~と思っています。

(おそらく、三田論を通して得られたものを本当に実感できるのはもう少し先のことだと思いますが。)

一番感じたのは、自分の想像する遥か上を越えて社会は複雑だということです。

例えば、たくさんの人が「地域振興」という言葉を使います。それも大体の場合、地域振興は肯定的な文脈で使われ、「地域振興はみんなに嬉しいこと」と捉えられることが多いと思います。

しかし今回の調査を通して感じたのは、同じ「地域振興」というものも「誰にとっての地域振興か」を考えると、そこにはたくさんの利害関係があるという事です。

もちろん、アンテナショップにも賛成・反対のレベルを超えた様々な利害の対立がありました。こうした利害の絡みあいはアンテナショップだけではなく、ほぼ全ての経済活動・社会活動で見られるのだろうと思います。

よく、「視野を広くして考えよう」とか「多角的な視点を持ちましょう」だとか言われますが、そのことの意味を三田論執筆の過程で少し実感できたような気がしています。

つまり「誰にとって」をたくさん考えることで、同じ事実に対しても様々なアプローチで考えることができ、きっとそれが「ものごとを深く知る」ということかな~と。

たかだか3カ月の活動で偉そうなことは言えませんが(すでに偉そうなこと書いてますけど)、それでも、なんというか、社会の複雑さみたいのをチラッと垣間見て、もっといろいろ知って考えなきゃだめだな~と思うきっかけになっただけでも、三田論をやった意義があると思っています。

今のところは、もう数年先になって「あー三田論やってよかった!」と思えることを期待しています。おそらく、そんな風に思えるんじゃないかなとは思っています。

しょうご2

今振り返ると、三田論班として活動していた3か月は本当に刺激的で楽しかったです。

フィールドワークを通して、本とかネットとかよりも、もっともっと生々しい社会の成り立ち(の一部)を知ることができたと感じています。

2年生のみなさんには、来年牛島ゼミで、もしくは牛島ゼミじゃないにしても、それこそゼミ以外のところでも何らかの形でフィールドワーク(社会を見てみること)をしてみてほしいと思います。

論文を書いたくせに、文にまとまりがないという指摘があると思いますが、それは得られた知識や考えをまだまだ消化しきれてないからです。たぶん

僕の伝えられるのはこんなところです。

以上です。読んでくださってありがとうございました。