有難豚プロジェクト-今年度の活動

こんにちは!4年のかめです!
前回の「有難豚プロジェクトとは」ブログに引き続き、今回は今年度私たち有難豚プロジェクトがどのような活動をしてきたかをご紹介したいと思います。

私たちには今年度の活動に至るまでに、生産者の高橋希望さんとの繫がりのもと、昨年(2016年度)から活動を模索してきた経緯があります。

「希望さんにも、豚たちにも、そして食べる人にも幸せを届けることのできる仕組みを作りたい」
そんな思いを胸に、母豚の小屋の草刈り、藁敷き、豚のいる農場の見学など…、まさに豚と正面から向き合いつつ(笑)希望さんやプロジェクトメンバーと話し合いを進めてきました。

話し合いを進めていくうちに私たちの中で強まっていったのが、「1 頭の豚を食卓まで見守り、価値を伝えたい」という思いです。そこで、希望さんが以前より検討していた「子豚制度」を使用して、その制度の成功モデルとなるという一つの目標をたてました。

「子豚制度」とは、豚がまだ子豚の段階で1頭の半分に相当する金額を生産者にお支払いし、豚半頭のオーナーとなる制度です。半頭単位なので学生や小規模なコミュニティでもオーナー制を始めやすいようにと考えられました。子豚のころから食べる人が決まっているため、生産者に安心して大切に育てていただくことができ、人にも豚にも優しい仕組みです。

このような仕組みを利用して、オーナーとなる1頭の豚を決めるため実際に放牧場に足を運びました。
せっかく生まれてきたのだから豚として幸せな一生を生きてほしいという希望さんの想いにも共感し、オーナーとなった豚に“人と人をつなぐ豚”という思いを込めて「バトン」と名付けました。

「バトン」をどのように消費者のもとへ届けるか考えをめぐらせた結果、バトンのオーナーを募集し、オーナーの方々へギフトを届けることになりました。たくさんの人にゆっくりじっくり味わってもらいたいという想いからです。

バトンの成長を見守り、最終的には放牧場で1番の食いしん坊となったバトンを何頭もの豚の中から見分けることができるまでになりました(笑)成長はあっという間で、健康に大きく育ったバトンは無事に出荷され20人以上のオーナーのもとへギフトとして届けることができました。

正直、この記事を読んで「かわいそう」や「悲しくないのかな」ということを思う人もいるかもしれません。私たちもそういう気持ちがまったくないわけではありませんでした。ですが、今は家畜として生まれてきた豚の幸せは、価値を知っておいしく食べてもらうことがゴールなのだと考えています。

ギフトには有難豚について記した手作りの有難豚ZINEという冊子を添えており、北は青森、南は長崎まで食の背景からおいしさを味わっていただけていると思います!

ここまで、今年度の活動を振り返ってきました。有難豚プロジェクトは「商学部的なビジネスの視点」と「一頭の豚の命を扱う視点」の両方から畜産の新たな形を生産者の方と共に考えるといったとても実践的なプロジェクトです。豚と泥だらけになりながら触れ合う、そんなゼミはなかなかないですよね(笑)

長くなってしまいましたが、ここまで読んでくださり本当にありがとんございます!